自然エネルギー入門講座第5回「小水力エネルギー」

~身近な小水力発電の可能性を学ぶ~

自然エネルギー入門講座第5回を開催 2月16日―

 講師の麻生義継氏は(株)エイワット常務として、アメリカ、スリランカ、韓国等国外でも小水力発電を手がけておられ、その豊富な経験から「川を流れる水を見ると札束に見えます」と、先ず身近な自然エネルギーが未活用のまヽ放置されている現状を指摘された。

 麻生氏の講義は、小水力の特長、技術的基礎、水車の種類とその構造、最近注目されているチューブラ型の紹介から稼動実績まで広範囲にわたったが、スライドと資料を使った分かり易いものだった。

 身近な小水力エネルギーの活用事例として、チューブラ型発電機を上水道管内に設置したケースを紹介、参加者から水質や送水への影響などの質問が出された。「水質・送水とも問題ない。すでに全国6ヶ所で設置されている」という回答に会場からは驚きの声も…

 さらに参加者から地域の河川水の利用の可能性など次々と質問が出され、司会者も時間確保に大童で盛り上がった講座となった。

 小水力発電の最大の課題は水利権。表面流水は基本的に国(国土交通省)の管理下にあるが、水利権や治水行政に縛られてエネルギーとしての流水活用への理解はほとんど皆無、この「狭き門」が身近に多く存在している小水力利用の可能性を殺していると熱っぽく語られた。しかし、かって農村電化政策の一環で小水力発電が国策として推進されたことがあり、当時の水力発電所で休止、廃止されているものを復活することができれば、経済性に優れた小水力発電所が可能とのこと。

 遠くは長野県からの参加者もおられ、自然エネルギーのこの分野にも熱心な取り組みが広がっていることを感じさせる講座となった。

※受講できなかった方に朗報!(講義ビデオ+資料)を1,000円+送料で。

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