トレー風車工作・風力発電実験・スライド学習「地球温暖化と自然エネルギー」で自然エネルギーを学習
本年もいずみ生協主催の「親子環境教室」が8月18~19日にわたって和泉市で開催された。当会が生協からの依頼を受けて、ボランティアスタッフ延べ15人が講師、工作指導を担当した。
教室は和泉市コミュニティセンター(午前)、泉が丘センタービル(午前、午後2回)で計3回開催し、参加者数は子ども75人(年長組~4年生)(外に保護者約50人)。
教室に入って来るなり風力発電装置を眺めて仕組みを考える子どもさん、講師の質問やスライド学習の影像について大人顔負けの回答をしてくれる子どもさんに、市民の温暖化防止への意識が着実に向上して来ていることを感じた。
この日に備えて、山本運営委員の指導のもと、山本邸の工具類を使って汗だくになって工作材料の作製や、スライド学習の準備を、盆休みを返上して行ってくれたスタッフの皆さんから、教室終了後に「苦労した甲斐があったなあ」との声が聞こえてきた。当日の熱気を少しでも感じていただければ幸いである。
教室は、まず「トレー風車の作り方」をスライドで説明したが、工作材料を目の前にしてはやる子どもたちを引き付ける講師の苦労は大変なものと察せられた。
製作は親子で和気藹藹、また、ある家族は子どもさんが一人でもくもくと、中には叱咤激励する親もと、いろいろな形で進められていたが、日ごろに無い親子の触れ合いがあったことは確かだと思う。
風車が出来上がると一輪車の手回し風力発電装置(今回、この場面の写真を撮り忘れましたので、昨年のものを使いましたが、装置、配列は昨年と全く同じです。以下の情景をご想像いただければ幸いです)セットしてもらった後、自らの手で一輪車を回して風を起して風車を回す。緊張の一瞬である。無事LEDランプが点灯してオルゴールがなり、風車が正しく製作されていて発電出来る事が確認できると親子でニッコリ、歓声も上がっていた。
その後に、その風車でどの程度発電しているかを測定してもらって発電テスト用紙に記入してもらい工作は終了するが、測定装置で指針がどの程度の数値のところまで動くのか、これまた緊張の一瞬である。100を指した子どもさんは大喜び。しかし、数値の低い子どもさんには風車の微調整をしてあげたり、材料の製作精度にバラつきがあるので測定結果は必ずしも製作者の責任ではないことの説明等思わぬ気苦労もあった。
測定結果はスライド学習終了後に発表された。
参加者全員が風力エネルギーを実感し終えたところで、スライド学習「地球温暖化と自然エネルギー」を行った。
最近は、地球温暖化問題はメディアで取り上げられることが多くなり、授業でも教わっている等の良き影響だろうか、講師からの呼びかけや質問には、ポンポンと的確な反応が返ってくる。うれしい限りであるが、それだけに、こちらも常に勉強していないといけないと気の引き締まる思いであった。
今回の環境教室は、幸い全体的に好評で、こども達も興味を持って真剣に参加していたと感じている。
生協さんが集約されたお母さん方の感想文では「地球温暖化は難しいという印象があったが、分かりやすい工作を通して楽しく考えられた」「スタッフの親切な指導もあって息子が自分で風車を作れたことを喜んでいたのが良かった」「自分の作った風車で発電できたことに興奮していた」などの声が数多く寄せられた。
子ども達の感想では、「少し難しかった」というものも一部に有ったが、 大部分が「よく分かった」と答えている。「もっと発電したかった」「ソーラー発電もやってみたい」など、自然エネルギーへの関心が深まった様子が現れて いる。
今回の工作に使った「トレー風車キット」50円が追加で21セット売れたことも、これらの状況の表れではないだろうか。
この企画の構成と演出が、自然エネルギーによって自ら発電できることを実 感する上で、非常に効果的であることを、これまで以上に確信できた。
部分的な改良の必要性が残されてはいるものの、子どもを含めた一般市民 の自然エネルギーへの好感度を高めるのに普遍的な有効性を持つレベルに 到達したのではないかと思っている。
最後に、今回の教室開催にあたり、幼児を抱えておられる保護者の方々も参加しやすくするために、幼児の遊び部屋まで設けていただき、教室開催中はそこで幼児を預かるご配慮までいただいたことに感謝する。